等価エラー率(Equal Error Rate:EER)-認証性能評価機関の高評価で証明された正確性-

2013年に韓国政府系機関KISA(Korea
Information Security Agency:韓国
インターネット振興院)傘下KNBTC(Korea
National Biometrics Test Center)に
おいて正式にシステムの認識精度の性能を
試験評価されたVP-II XのHVPRアルゴリズムは、
正確性、等価エラー率において非常に優れています。

・KISA(Korea Information Security Agency:韓国インターネット振興院)
  韓国政府系機関で正式なバイオ認証装置の認証性能評価を実施。
・KNBTC(Korea National Biometrics Test Center)
  KISA傘下のテストセンター

 

2013年のテストでは、KNBTCで510人のテストチームを構成し、テスト要員ごとに20枚の

手の甲映像試料を撮影し、㈱Techsphereが提供するHVPRアルゴリズム(version 1.47)をKNBTCが

直接実行、テストを行っています。
その結果、EERが0(zero)という驚くべき結果となりました。
EERが0であることは考えにくいとの判断のもと、KNBTCの評価プログラムを再検証するための

手順を経て、最終的にEER 0で証明書を発行しました。
上のグラフは、KNBTCの評価報告書に収録されたEER曲線です。
このようにHVPRアルゴリズムは正確性(Accuracy)の面でも非常に優れています。

     

2013年12月9日の『販売パートナー様向け新製品発表会』時に行いました、

韓国Techsphere社CEO兼(株)SYNCHRO取締役 Victor H. Choi氏による

基調講演 『手の甲静脈認証アルゴリズム唯一性について』より抜粋

2013年12月9日

皆さんこんにちは。
私は手の甲静脈認証装置、VP-II Xを開発、生産している㈱テックスフィアの代表取締役チェ ファンス(Victor H. Choi)です。今日は皆さんにお会いでき、当社と当社の技術について紹介出来る機会を与えて頂きまして誠に光栄です。
㈱テックスフィアは手の甲の血管パターンを利用して個人を識別するバイオ認識装置を製造する世界で唯一の会社であり、日本をはじめ、アジア、アメリカ等の市場において着実に認知度を上げてまいりました。
今年は、血管認識技術の国際標準化(ISO 19794-9, ISO 29109-9)への功労が評価され大韓民国の大統領から表彰されました。また、VP-II Xは認証アルゴリズムの認識性能が高く評価され、2013年「大韓民国10大技術」に選ばれ表彰を受けております。
手の甲静脈認識技術のコアテクノロジーを私達はHVPR(Hand Vascular Pattern Recognition Technology)と呼んでいます。常に認証性能の向上を図っており、HVPRは、血管認識の分野のライバルである日立の指静脈や富士通の手のひら静脈技術よりもアジア、北米市場を中心に高く評価されています。
バイオメトリクス技術の性能は、次のカテゴリで定量的に示すことができます。つまりユーザビリティ(Usability) 、正確性(Accuracy)、なりすまし対策性能(Spoofability)、劣悪な環境での性能維持能力(Performance in inferior environment)に分けて性能を表すことができます。当社のHVPRは、すべての分野において優れた性能を示すことができ、今後のバイオメトリクスセキュリティ技術においても重要な技術であり続けると信じております。
HVPRは、画面で示すように近赤外線イメージセンサにより手の甲静脈の映像を撮影し、画像処理技術を適用して、血管のシルエット画像を取得し、血管の形態学的特性と幾何学的特性を抽出し、このデータを僅か250バイトの情報(テンプレート情報)としてデータベースに保存します。そのテンプレート情報を使用して認証を行う者があらかじめ登録された者か否かを判断することとなります。また、セキュリティ面と個人情報保護のために通信とデータ保存はAES128ビットを用いた暗号化を施しています。
このようにHVPRは他のどのバイオ認識技術よりも優れています。ユーザビリティ(Usability)は、特定の集団において何%がバイオ認証装置を使用することができるかの尺度として何よりも重要な性能指標です。当社はVP-II Xのユーザビリティ(Usability)を99.98 %と報告させて頂いております。つまり10,000人の使用者がいる場合、 9,998人がVP-II Xを使用可能だということになりますが、実際にはVP-II Xの使い勝手は、ほぼ100 %に近いです。指紋認証システムを例に挙げると乾燥した指紋、湿気の多い指紋、季節ごとに肌荒れがひどい人等、様々な理由で認識しづらい指紋を持つ人々が存在し、100人中95~6人が使用できると言われています。即ち、ユーザビリティ(Usability)が95~6 %程度である指紋認識システムに比べて非常に高いユーザビリティを示しています。
ユーザビリティ(Usability)が低いことにより、ある集団において特定のユーザが、バイオ認証システムを使用できない場合は様々な問題が生じます。最終的に使用できない人には、一般的にpass codeつまり、パスワードを付与し、その人はパスワード入力で出入りをするようになりますが、どんなバイオ認証システムでも、パスワード機能が一人に許可されると高い費用をかけてバイオ認証システムを導入する意味が薄れてしまいます。誰もが、この番号が分かれば出入りが可能となってしまいます。また、一度例外が認められると、多くの使用者がパスワードを付与してもらいたがります。自分もうまく認識されないなど、主張するようになります。私が知っている限りでは、いくつかの指紋認証システム導入事例でユーザの半数程度がパスワードのみを使って出入りし、勤怠管理を行っていると聞いています。
正確性(Accuracy)、即ち、認識エラーが少なくなることはバイオ認証システムが基本的に持つべき性能です。認識エラーは認証されるべき人が認識されないFalse Rejection Rate(FRR)(またはFalse Non - match Rate(FNMR))、また、認証されてはならない人が認証されてしまうFalse Acceptance Rate(FAR)(またはFalse Match Rate(FMR))で分けて考えることができますが、 FRRが高ければ、認証回数が増えることになるので不便となり、 FARが高いとシステムの安全性が低下します。二つの評価尺度が決定関数の変数に応じて異なる可能性がありますので、一般的にFARとFRR曲線が交わる点での同率エラー率、つまりEqual Error Rate(EER)を基準とし、システムの認識精度の性能を評価します。
Korea Information Security Agency(KISA 韓国インターネット振興院)は、正式にバイオ認証装置の認証性能評価を行っている韓国政府系機関です。KISA傘下KNBTC(Korea National Biometrics Test Center)に於いて、今年、VP-II Xが正式に試験評価されました。KNBTCでは510人のテストチームを構成し、テスト要員ごとに20枚の手の甲映像試料を撮影し、㈱テックスフィアが提供するHVPRアルゴリズム(version 1.47)をKNBTCが直接実行、テストを行っています。その結果、EERが0(zero)という驚くべき結果となりました。EERが0であることは考えにくいとの判断のもと、NCBTCの評価プログラムを再検証するための手順を経て、最終的にEER 0で証明書を発行しました。下のグラフは、KNBTCの評価報告書に収録されたEER曲線です。 このようにHVPRは正確性(Accuracy)の面でも非常に優れています。
VP-II X EER曲線
バイオ情報のうち、血管の情報は、皮下分布しているため、簡単になしすましは許されません。一般的になりすましが最も簡単なバイオ認証装置は指紋システムと言われています。コップを持ち上げるなど、なめらかな表面に指が触れた場合に付いた指紋を型取って、偽の指紋を簡単に作成することができます。中国では、偽の指紋を作るキットが千円程度で販売されています。そしてiPhone 5Sに適用された真皮を用いた指紋認証システムも発売から一か月も経たない内にハッキング(偽指紋でログイン)されたことが明らかになりました。顔認識も二次元システムの場合は、写真で簡単にハッキングされるほか、虹彩認識システムも写真でハッキングされたという報告書を、日本の横浜国立大学、松本教授が提出したことがあります。しかし、静脈の認識技術に関するハッキングのレポートは今までありません。これは、他のバイオメトリクス技術が用いている特徴が体の外側に位置しているが、血管の情報は人の体の内側に位置しているから他なりません。
韓国の仁川国際空港では約800人以上の職員からの指紋、顔、虹彩、手の甲血管を用いたバイオ認証装置を10日使用してもらい、アンケート調査をした結果、手の血管認識システムが、心理的に最も取り扱いが簡単であるとの結果が得られました。
手の甲静脈認証システムの大きな特長の4つ目は、劣悪な環境でもパフォーマンスが低下しづらいということです。建設現場での労働者の勤怠管理、油汚れ等でひどく汚れている工場従業員の勤怠管理、ほこりがひどく、屋外環境で使用される兵舎からのアクセスセキュリティなどで活用してもVP-II Xの性能はそのまま維持されます。外部照明の変化に敏感な顔認識と虹彩認識、汚れ等に影響されやすい指紋認証システムとは差別された利点をVP-II Xは持っています。
当社は、 VP-II Xとその応用システムを開発するために必要なすべての技術を保有しています。 VP-II Xシステムに使用される技術は、情報セキュリティ、光学カメラセンサ、設計思想および開発、画像処理、組み込みシステム設計、システムインテグレーション技術などが重要なテクノロジです。
次は私達がVP-II Xを提供してきた主な導入事例を簡単にいくつか紹介させて頂きます。
まず、 2010~11年の2年間にわたって大韓民国空軍が保有する1,000以上の武器/弾薬庫への出入りセキュリティシステムをVP-II Xにすべて交換し、武器庫を統合管理するソフトウェアを空軍に供給しています。既存の武器/弾薬庫を管理するための様式はそのまま維持するように設計しており、出入管理台帳及び維持管理レポートなどが自動的に出力/保存され、武器庫を開閉する際は、必ず資格のある二人が手の甲静脈を認証にすることで、武器/弾薬庫の管理が近代化的に管理されるようになりました。大韓民国空軍はVP-II Xを採用する前に、酷寒、酷暑、濃霧地域を選定し、いくつかのバイオ認証装置を設置、 1年余りの間に比較テストを行った結果、 VP-II Xを空軍に導入することができる唯一のシステムとして選んでいます。
米国TSA(Transportation Security Administration 運輸保安庁)は9.11テロ事件以降、港湾に出入りする約300,000人のすべてのコンテナトラックドライバーに指紋が保存されたバイオアクセスカードを発行しました。しかし、トラックの運転手の指紋認識状態が劣悪で、よく認識されていない結果となり、数年の間、各港湾がシステムの導入を保留してきました。後に、各港湾担当者の推薦とTSAが要求する試験に合格したVP-II Xが唯一のバイオ認証装置として港湾に設置することができる資格が与えられました。それからは指紋ではなく、 VP-II Xを利用して港湾に出入りができるようにしました。現在Georgia port、Mosaic port、Louisiana portなどVP-II Xがインストールされてトラック運転手の出入りを統制しており、今後、多くの港がVP-II Xを導入するであろうと考えています。
その他VP-II Xは、銀行の金庫、インテリジェントビル、官公庁、データセンタなど、高度のセキュリティを必要とするところの入退室セキュリティや工場、建設現場、オフィス、官公庁などで勤怠管理用にその認知度を広げています。
これからも皆様のご協力をお願いいたします。
ありがとうございます。

 

    基調講演説明資料

 

 

 

認識エラーは認証されるべき人が認識されない本人拒否率(False Rejection Rate:FRR)*1

(またはFalse Non - match Rate(FNMR))、また、認証されてはならない人が認証されてしまう

他人受入率(False Acceptance Rate:FAR)*2(またはFalse Match Rate(FMR))で

分けて考えることができますが、 FRRが高ければ、認証回数が増えることになるので不便となり、

FARが高いとシステムの安全性が低下します。

二つの評価尺度が決定関数の変数に応じて異なる可能性がありますので、一般的にFARとFRR曲線が

交わる点での同率エラー率、つまり等価エラー率(Equal Error Rate:EER)*3を基準とし、

システムの認識精度の性能を評価します。

 

 

*1 本人拒否率(第一種過誤、擬陽性):本人であるにもかかわらず本人ではないと判断されてしまう確率

*2 他人受入率(第二種過誤、擬陰性):他人受入率とは、他人であるにもかかわらず本人であると誤認してしまう確率

本人拒否率と他人受入率はトレードオフの関係にあり、一方を減少させると他方は増大することになり、

通常は十分なセキュリティを確保するため本人拒否率よりも他人受入率が十分に低くなるように設定されています。

*3  等価エラー率(Equal Error Rate:EER):本人拒否率と他人受入率が等しくなるポイント 

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